熱伝導率が良く、食材を美味しく調理できる鉄フライパン。鉄は耐久性があるので、丁寧にメンテナンスすれば長く使い続けることができます。買い替えのストレスもありません。
しかし、「重くて使いづらそう」「焦げつきが気になる」といった声もよく聞きます。
そこで今回は、鉄フライパンのお手入れ方法や長持ちさせるためのポイントについて解説。さらに、人気がある一生モノの鉄フライパンも紹介します。
正しいお手入れのコツを知り、長年愛用できる鉄フライパンを育てましょう。
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鉄のフライパンって一生使えるの?一生使える鉄のフライパンの条件とは
お手入れが面倒なイメージがある鉄のフライパンですが、きちんとメンテナンスすればどんどんなじんで、使いやすくなると聞きますね。
鉄のフライパンはテフロン加工のフライパンのようにコーティングされていないため買い替える必要がなく、長年使えることから「一生モノ」といわれています。また、熱伝導率が高く均等に熱が伝わることや、鉄分を摂取できるメリットもあります。
そんな鉄のフライパンには、実は4つの製造方法があり、持ち手の種類や形状もそれぞれ異なっています。以下、製造方法・取っ手の形状・素材の違いを説明します。
鉄のフライパンには4つの製造方法がある
自分になじむ鉄のフライパンを選ぶためは、製造方法の違いや特徴を知ったうえで選ぶことが大切。鉄のフライパンの製造には、以下4つの方法があります。
鉄フライパンの4つの製造方法
- ブレス式
- 鋳物
- 打ち出し
- 鍛造
プレス式
鉄板を機械でプレス加工して型抜きし、成形する製法です。フライパンのほとんどがこの製法でできているといわれています。
鋳物
「魔法のフライパン」でおなじみの、鉄を溶かして作る製法です。鋳型にとかした鉄を流し込んで作ります。南部鉄器などもこの製法で作られています。
打ち出し
フライパンに近い形の鉄板をハンマーで打って成形する製法です。基本的にはプレス式のフライパンですが、ハンマーで打ち出す手間がかかる分、値段は少し高めです。
鍛造
日本刀と同じように、鉄の塊をハンマーで打ちながら伸ばし成形する製法です。一つ一つ職人が手作業で作るためたくさん生産できず価格も高めですが、世界に一つだけのフライパンに仕上がります。
鉄フライパンの取っ手の形状は3タイプ
長く使うフライパンは、本体だけではなく取っ手も重要な要素の一つです。
フライパンの取っ手には、本体と一体型のもの、一体型ではなく異素材が接続されているもの、着脱できるものがあります。それぞれの形状の違いやメリット・デメリットを簡単に紹介します。
鉄フライパンの取っ手の形状
- 本体と取っ手が一体型のタイプ
- 本体と取っ手が一体型ではないタイプ
- 取っ手の着脱ができるタイプ
本体と取っ手が一体型のタイプ
本体と取っ手が一体型になったフライパンは耐久性が高く、他の素材のものよりも長く使用できます。ただし、取っ手も熱くなってしまうデメリットが。
本体と取っ手が一体型ではないタイプ
本体に木製や樹脂製の取っ手がネジで取りつけられているタイプです。調理中は手が熱くなりませんが、つなぎ目のネジがゆるみやすいため、付け替えたりフライパンごと買い替えたりする必要があります。
取っ手の着脱ができるタイプ
取っ手についたクリップのような留め具で本体と接続するタイプです。取っ手がとれるタイプのフライパンは本体のお手入れがしやすく、オーブンや魚焼きグリルにそのまま入れられるメリットがあります。しかし一方で、取り付けの手間やぐらつきがあって使いづらいという声も。
鉄フライパンの取っ手の素材の違いを知っておこう
取っ手は形状の違いに加え、素材も違います。それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介します。
鉄フライパンの取っ手の素材の違い
- 金属製
- 樹脂製
- 木製
金属製
金属製の取っ手は耐久性に優れ、持ったときに安定感があるのがメリット。ただし、熱伝導率が良いため調理中は他の素材よりも熱くなります。火傷するほど熱くなることもあるため、タオルやミトンなどが必要です。
樹脂製
樹脂製の取っ手は丈夫で、熱が伝わりにくいため素手で調理できます。一方で、金属製よりは強度が落ち、壊れやすいといった声もあります。
木製
木製の取っ手は軽く、持ったとき手になじみやすいメリットがあります。しかし、金属製や樹脂製よりも劣化しやすく、割れたりヒビが入ったりするデメリットが。
一生ものの鉄のフライパンを選ぶポイント
一生使えるいいフライパンを購入しても、ライフスタイルや用途に合っていなければ、長い間使うことができません。一生モノとして使い続けるためには、各々のライフスタイルや使用目的に合わせて選ぶ必要があります。
ここでは、一生ものの鉄のフライパンを選ぶ4つのポイントを紹介します。
一生ものの鉄のフライパンを選ぶ4つのポイント
- 必要なフライパンのサイズを考える
- 料理に合った厚み
- 疲れにくく握りやすい持ち手
- ガスコンロにあったもの
それぞれの項目をチェックし、自分に合った鉄のフライパンを選びましょう。
1.必要なサイズを考える
フライパンに最適な大きさは、家族の人数や作る料理の量によって異なります。家族の人数別に必要なサイズ(直径)は以下のとおりです。
家族の人数 | 適した大きさ | 調理する量の目安 |
---|---|---|
1人 | 14cm〜20cm | 目玉焼き1個分や少なめのウインナーなどを焼くのに最適なサイズです。 |
2人~3人 | 22cm〜26cm | 小人数の家族1食分の炒め物など普段使いにピッタリのサイズです。 |
4人以上 | 28cm〜32cm | 大人数の家族1食分。作り置きしたい場合など多めに調理するのにも適しています。 |
下ごしらえ用やお弁当のおかず用など、用途別にサイズの違うものを持っておくと料理の効率が良くなるでしょう。
2.料理に合った厚み
よく作る料理に合わせてフライパンの厚みを変えるのも大切なポイント。目安は以下のとおりです。
フライパンの厚み | 調理に適した料理 |
---|---|
1.2mm・1.4mm | チャーハンや野菜炒めなどに最適。薄い分軽いので、あおったり振ったりしやすい厚さです。 |
1.6mm | 肉や魚などの焼き物に適しています。 あおるのにはやや重さを感じますが、短時間で中まで火が通り、ジューシーな焼き加減になるでしょう。 |
2mm・2.5mm・3mm | 分厚く火が通りにくい素材を焼くのにおすすめ。ステーキや鶏肉、根菜ソテーなども美味しく仕上がります |
厚みに応じて調理を変えれば無駄な火を使わずに済むので、ガス代の節約にもつながるでしょう。
フライパンは利用頻度が高い調理用具です。厚みがあると重くなるので負担にならない重さかどうか、確認しておくことをおすすめします。
3.疲れにくく握りやすい持ち手
持ち手はデザインも重要ですが、使い続けるためには、料理をしている途中で疲れない、握りやすい取っ手かどうかも重要です。先で紹介したとおり、熱くなって持てなくなる素材のものもあるので注意しましょう。
金属製の取っ手は真っすぐなデザインのものが多く丈夫ですが、握ったときにやや硬さを感じます。樹脂製のものは金属製よりも強度は落ちますが、握りやすい太さや形にデザインされているものがあります。木製のものは金属や樹脂よりも劣化しやすいものの、木の柔らかさを感じられるでしょう。
いずれにしても、自分にとって一番持ちやすい取っ手のものを選ぶことが大切です。
4.使用するコンロにあったもの
使用しているコンロのタイプに合うかどうかも重要です。
今使っているコンロに合わせるだけでなく、今後コンロが変わっても使えるよう、ガスとIH両方に対応しているものが望ましいでしょう。
最近はIHにも対応している鉄フライパンも多数登場しています。IHはガスよりも火力が強いため、熱伝導率に優れた鉄のフライパンとは相性が抜群。ただし、火力が強すぎると変形したり焦げついたりすることがあるため注意しましょう。
人気がある一生ものの鉄フライパン【長年愛用者に独自調査】
ここからは、鉄製フライパンを10年以上愛用している方から寄せられた情報をもとに、人気があるフライパンを紹介します。
利用者のコメントやアドバイスもあるので、鉄製フライパンの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
今回選んだ鉄製のフライパンは、以下の6つです。使い勝手やデザインなどの観点から特に好評を得ていました。
- リバーライト極JAPAN
- ビタクラフトジャパン スーパー鉄 フライパン
- 藤田工業 イニシャルフライパン
- 双葉工業 エンボス加工フライパン
- 和平フレイズ 燕三条 鉄 フライパンenzo
- TURK PRESS PANプレスパン
「お手入れが大変」という声もありましたが、「使い込むほどになじんで愛着がわく」「料理の時間が楽しい」「美味しく仕上がる」といった感想が多数寄せられました。
それぞれのフライパンの特徴やおすすめポイントを紹介します。
リバーライト極JAPAN
1976年に創業して以来、一貫して鉄製フライパンの自社製造にこだわり続けてきたリバーライト。長年培った窒化鉄フライパンへの知見を活かして品質を向上させてきました。
金属熱処理技術「窒化処理+酸化処理」の開発により、一般的な鉄のフライパンよりもサビにくく、丈夫な鉄のフライパンを作り上げています。
極JAPANシリーズには用途に応じた14種類のフライパンや鍋があり、サイズも豊富。普段使いの家庭用から本格派までさまざまな料理に対応しています。取っ手は木製なので、熱くなりにくく、握りやすい形状です。
毎年お互いの誕生日にプレゼント交換をしている友人がいて、その友人がこのフライパンを欲しいと送ってきたのがきっかけです。昔の人は鉄のフライパンからも鉄分を摂取していたという話は聞いたことがあり、もともと鉄のフライパンには興味を持っていました。友人に使い勝手を聞いたところ、使い方さえ分かれば普通のものより使いやすいし良いとオススメされたので、購入を決めました。
圧倒的一番の理由は、劣化しないからです。使い初めの頃から悪くなったという感じが全くありません。鉄製のフライパンは長持ちするという説通り、少し高い買い物ですが、普通のフライパンのように短期間で何度も買い替える必要を感じません。あとは、鉄のフライパンを使っている、ということが、個人的には、料理にこだわりがあって丁寧な暮らしをしている感が強いので、気に入っているという所もあります。
使い始めた頃は割としっかりとこまめに油慣らしをしました。憧れの鉄製フライパン、毎日のお料理が楽しみでドキドキワクワク。時間がかかっても苦ではなかったです。今は料理前の油慣らしもほぼせず、焦げ付くこともないです。気を付けていることは、使い終わったらすぐにお湯でたわしを使って洗い、すぐに火にかけて水気を飛ばすこと。たまに気が向いたら水気を飛ばした後に油を塗って、5分くらい弱火にかけています。
夫と結婚前、同棲を始めた頃に義母とフライパンについて話したことがきっかけです。それまでは鉄製フライパンはプロが使うモノだとなんとなく思っていて詳しくは知りませんでした。元々テフロン加工されているフライパンを使ってましたが、時間と共に焦げ付くようになり買い替えが必要となることが私の中で引っかかっていました。義母と話した一生モノの鉄製フライパン。一生モノという響き、育てることの難しさと楽しさ、アウトドアで焚き火で使用することが出来きること等に惹かれて憧れを抱くようになりました。そんな時に私の誕生日があり、義母がプレゼントしてくれました。
憧れていた鉄製フライパン。最初は油が足りなかったりフライパンが温まっていない時に材料を入れたり火加減が強すぎて焦げてしまったりして鉄製フライパンを使うことが嫌になりテフロン加工のフライパンに戻ったりしました。けれど、しっかりと愛情を注ぐと焦げなくなり、だんだんと可愛くなりました。今ではフライパンは鉄製のもの2サイズのみ。一生モノになりました。
使い始めた頃は割としっかりとこまめに油慣らしをしました。憧れの鉄製フライパン、毎日のお料理が楽しみでドキドキワクワク。時間がかかっても苦ではなかったです。今は料理前の油慣らしもほぼせず、焦げ付くこともないです。気を付けていることは、使い終わったらすぐにお湯でたわしを使って洗い、すぐに火にかけて水気を飛ばすこと。たまに気が向いたら水気を飛ばした後に油を塗って、5分くらい弱火にかけています。
ビタクラフトジャパン ビタクラフト スーパー鉄 フライパン
ビタクラフトは、船舶や航空機に使われる加工技術をフライパンに応用した独自の「窒化4層加工」で、さびにくく丈夫な鉄のフライパン「スーパー鉄シリーズ」を開発。
焼き入れや油ひきなど面倒なお手入れが不要で、調理後はぬるま湯でサッと洗い流すだけでOK。鉄のフライパンが初めての方でも安心して使うことができます。
普段の料理に使いやすいサイズのフライパンをはじめ、炒める・焼く・煮る・蒸すもこなせるマルチなフライパンもあります。
鉄フライパンと言えば、ビタクラフトというイメージがあり、知人の勧めもあって決めました。
以前から気になっていた鉄製品ですが、なんとなくメンテナンス等が面倒なイメージがありました。
しかし、知人が鉄フライパンを使っていることを知り、アドバイスをもらい、同じものを購入することにしました。
有名なブランドであったことも、購入の決め手の一つです。
特に不便がないのと、長く使い続けることで愛着が湧いているからです。それまでは安いフライパンを使い、使い捨て感覚でいました。しかし、手入れすればこんなに長い間持つフライパンは、コストパフォーマンスに優れています。また、不足しがちな鉄分を効率よく摂ることができて、一石二鳥です。普通に調理するだけで、健康になれるのは良いことだと思います。
焦げ付かないように、細心の注意を払っています。肉や魚、野菜などの素材のみを焼くよう、気をつけています。調味料がついた、例えば味付け肉などは御法度です。すぐに焦げてしまうので、注意しています。普段はシンプルに塩のみで味付けしますが、出来るだけ鍋肌につかないように慎重に塩を振ります。洗剤で洗うことはせず、油を注いでキッチンペーパーで拭きってケアしています。
藤田金属 イニシャルフライパン
1951年の創業以来、鉄のフライパンをはじめアルミのタンブラー、急須、風呂桶など、金属を使ったさまざまな日用品を製造してきた藤田金属。
イニシャルフライパンの表面は、ハードテンバー加工といって、初めから油がなじんだ状態になるような加工をしているので初めて鉄のフライパンを購入する方でも使いやすいですね。
フライパンのサイズは4種類。取っ手は木製で天然木を使用しています。色は白木とこげ茶の2種類あり好きな色を選べます。
また、イニシャルフライパンという名前のとおり、取っ手に好きなアルファベットを入れることができるので贈り物にも最適ですね。アルファベットなしを選ぶこともできます。
イニシャルシリーズは、深型フライパンや炒め鍋、玉子焼きもそろっています。用途に合わせて少しずつそろえていくのも楽しそうですね。
プレゼントでいただきました。30歳とい節目を迎え、一生ものの調理器具が欲しいと思っていたので夫にお願いして、サイズの希望だけを伝えて選んでもらいました。夫は楽天市場から、口コミの良いもの、お値段が手頃なもの、IHでも使用できるものを調べて選んでくれました。IHについては今は違うのですが、もしも引っ越した際に使えなくなってはいけないのでということです。
良い状態がずっと続いているので買い換える必要がないからです。フライパンの外側の焦げ付きが気になることが時々ありますが、一度熱してからヘラなどで落とすと簡単に綺麗になります。テフロン加工のフライパンは一年ほどで買い換えていたので、とても楽になったし、経済的にもお得だと思います。鉄分の補給になるかどうかはよく分からないですが、その効果もあればいいなと思っています。
使い終わったらなるべくすぐに洗うようにしています。お湯を使ってステンレスたわしで洗ってから、軽く拭いて火にかけ、水分がとんだらハケで薄く油を塗っておきます。次に使う時にはまず火にかけて、煙が立つまで加熱し、たっぷりの油を注いでまた煙がモクモクとなるまで待ちます。油はオイルポットに戻したら調理開始です。
今回ご紹介した口コミは、藤田金属工業の「GARTEN 鉄フライパン」をご使用中の方のものです。本体部分はイニシャルフライパンと同じで、取っ手の素材が違います。
「GARTEN 鉄フライパン」は、取っ手がステンレス鋼+フェノール樹脂を使用してます。
双葉工業 エンボス加工フライパン
昭和38年に創業した双葉工業は、消費者の生活に密着し「こういうものが欲しかった」を先取りした製品を提案している会社です。
双葉工業の鉄製フライパンの特徴は、表面に特殊な凹凸加工を施していることです。これにより、焦げつきやこびりつきのしにくいフライパンに仕上がっています。
また、余分な油を使わずに調理できるのも嬉しいポイント。焦げつきにくいからお手入れもラクです。しっかり焼けるのに焦げつきにくいフライパンなので、鉄のフライパン初心者にもおすすめです。
料理研究家の有元葉子さんが雑誌など何かの媒体で、このフライパンを紹介していたので購入してみました。鉄のフライパンは手入れや調理が難しそう…と感じていましたが、エンボス加工でこびりつきにくい加工というところに惹かれて購入を決めました。また、ハンバーグを直火で焼き色をつけ、そのあとオーブンでふっくら焼き上げる!という調理法が紹介されており、ぜひそれを試してみたいと思いました。
テフロン等の加工フライパンも使用していましたが、加工が剥がれて定期的に買い替える必要があることがストレスにもなっていたので、鉄製のフライパンはその必要がない点が良いと思っています。また厚めの肉を焼く際は、鉄のフライパンで焼き色をつけてからそのままオーブンに入れて調理ができる点も気に入っています。焼きすぎを防げますし、やはり美味しく焼き上がります。
使用後はお湯、普通のスポンジ、洗剤で洗い、一度火にかけてからしっかり乾かすことを気をつけています。ただ、少し錆びついてしまっても落とせますし、あまり気にせずに使っています。また、使用前は煙が出るくらいまで熱してから油を多めに入れ、調理を始めています。多めに入れた油はその時によって、回収することもあります。
和平フレイズ 燕三条 鉄 フライパン enzo
調理⽤品を専門的に製造している和平フレイズは、消費者のニーズに沿った商品開発と細⼼の注意を払った品質管理を徹底している会社です。
和平フレイズの鉄のフライパンは、焼きに特化した「厚く・広く・深い」フライパン。何度も実験を重ね、熱が均等に伝わりやすい厚みを開発しました。側面の角度は70度あるのでソースの流し込みもスムーズにできます。
強火でさっと調理ができる鉄のフライパンで、特にステーキ調理に向いています。焼き物料理がお好きな方におすすめです。
TURK PRESS PANプレスパン
タークは、ドイツの鍛冶職人アルバート=カール・タークが1857年に創業したブランド。代々受け継いだ鍛冶技術によって作られたクラシックタイプのフライパンに加え、サイズが豊富なプレスパンシリーズを展開しています。
プレスパンは、スタンダードなタイプから深型、持ち手を短く折り曲げたタイプなど、用途や好みに合わせて選ぶことができます。軽量なので持ちやすく、料理がしやすいのも嬉しいポイント。
また、持ち手も鉄でできており、短いタイプはそのままオーブンに入れることもできます。普段の家庭料理はもちろん、本格派の料理も楽しみたい人におすすめです。
鉄のフライパンを長持ちさせるための注意点
鉄のフライパンを長持ちさせるための4つの注意点を解説します。
鉄のフライパンを長持ちさせるための4つの注意点
- 長持ちさせるための油ならし
- 油返しをし十分に熱してから材料を入れる
- さびさせないための工夫
- 底が反らない・変形させない使い方
調理に適した鉄の状態を保つことに加え、調理の仕方にも工夫が必要です。それぞれしっかりチェックし、鉄のフライパンを育てましょう。
長持ちさせるための油ならし
油ならしとは、フライパンを油でコーティングし調理しやすくすることです。鉄のフライパンを長持ちさせるためには、使い始めが肝心。油ならしを行うことで、鉄フライパンのウィークポイントである焦げ付きを防ぐことができます。油ならしの手順は以下のとおり。
使い始めの油ならしの手順
- フライパンをお湯でよく洗う。
- 洗ったフライパンを火にかけて軽く空焚きし水気をとばす。
- フライパン全体に油を塗る。
- 中火で2〜3分加熱し、油をしみ込ませる。
油ならしの後にすぐ調理する場合は、油をしみ込ませたらそのまま調理して構いません。保管する場合はよく冷ました後、余分な油をキッチンペーパーで拭き取りましょう。
油返しをし十分に熱してから材料を入れる
鉄のフライパンで調理する前は、油返しをしましょう。油返しは焦げつきを防ぎ、調理をしやすくするためのひと手間です。流れは以下のとおり。
調理開始前の油返し
- フライパンを中火で加熱する。
- 温まったら油を鍋肌にまわし入れる(目安は1/2~1カップほど)
- 油煙が出始めたら火を止める。
- オイルポットに油を戻す(適切な方法で処理する)。
使い始めはまだ油がなじんでいないため、焦げ付きやすくなっています。いつもより少し多めの油を引いて調理しましょう。
油返しは、油が鉄のフライパンになじんできたら、調理前に毎回行なう必要はありません。油ならしは使い始めのコーティング作業、油返しは調理直前の焦げ付き防止。これが両者の違いです。
また、食材は十分に加熱してから入れましょう。加熱が不足したまま食材を入れると、焦げついてしまいます。
調理が終わったらすぐに食材を取り出してください。入れっぱなしも焦げ付きの原因になりますから、出来上がったら素早くお皿に移しましょう。
さびさせないための工夫
フライパンを水や塩が付着したままにしていると、さびやすくなってしまいます。調理後は食材を取り出し、しっかり洗いましょう。
トマトソースなど酸が強い食べ物はさびやすいといわれていますが、短時間の調理であれば問題ありません。調理が終わったらすぐお皿に移し、手早く洗ってください。
洗った後はサビの原因である水分を空焚きしてしっかりとばしましょう。フライパンを洗う際は、たわしやササラを使い、お湯で洗います。
ただし、洗剤の使用はNG。洗剤を使うと、せっかくなじんだ油が流されてしまうからです。
もしも洗剤で洗ってしまった場合は油ならしをして、しっかりとコーティングしましょう。
底が反らない・変形させない使い方
鉄のフライパンは、変形や反りにも注意が必要です。
鉄は熱により膨張する性質があるため、鉄のフライパンも使用時の火力が強すぎると変形し、冷めても元に戻らなくなることがあります。特に、薄手のものは変形しやすいため注意しましょう。
変形させないためには、急激な加熱をしないことや、調理中の火力を「中」程度以下にすることが大切です。また、空焚きは水分を飛ばす程度に留めておきましょう。必要以上の空焚きは変形だけでなく、取っ手の破損やヤケドにもつながり大変危険です。
鉄の状態をより良く保ち、安全に調理するためにも、用途によって種類を使い分けると安心です。
鉄のフライパンを一生ものにするにはメンテナンスが重要!お手入れ方法を解説
鉄のフライパンを一生ものにするためには、丁寧かつこまめなメンテナンスが不可欠。
最後に、鉄製フライパンを長く使うために押さえておきたいお手入れのポイントやトラブルの対処法について紹介します。
使用後のお手入れ
調理後は、フライパンが温かいうちに、亀の子たわし・ヤシたわし・ササラを使いお湯で丁寧に洗いましょう。先でも述べましたが、洗剤を使うとせっかくなじんだ油膜をはがしてしまうので、使用は避けてください。
また、こびりついている食材を柔らかくしたり、しつこい油汚れをとったりするためのつけ置き洗いはさびの原因になるので禁物です。
フライパンの外側は、内側を洗ったたわしでそのまま洗えば薄く油膜が付き、さびを防ぎます。ただし、使っていくうちに徐々にはがれていくので、外側もこまめに洗いましょう。
洗った後は空焚きで水気を飛ばし、油ならしをして保管しておきましょう。保管する場所は、湿気の少ないところがベストです。
焦げ付いたときのお手入れ
焦げついてしまった場合は、以下の手順で落としましょう。
焦げ付き時のお手入れの手順
- フライパンの底を覆う程度の水を入れ、中火にかけて沸騰させ汚れを柔らかくする。
- たわしや金属ヘラを使って焦げつきを落とす。
- 汚れが落ちたら、再度フライパンを中火にかけ水分を飛ばす。
- フライパンに1カップ程度の油を入れ、弱火で3分以上加熱する。
- 油をオイルポットに移し、キッチンペーパーで余分な油を拭き取りつつ表面に塗り込む
頑固な焦げ付きを落としたり、使い始めの頃の焦げ付きを落としたときは、焦げ付きと一緒に表面の油膜もはがれることがあるので、洗い終わったら油ならしをしてコーティングすることが大切です。
焦げ付きがひどい時に、洗い桶につけておくことはおすすめしません。取っ手の素材によっては取っ手内に残った水分のせいで内部の腐食が進んでしまうことがあるからです。
直接火があたる外側の部分も焦げることがあります。外側の焦げも内側と同様に、たわしなどでこすって落としましょう。
持ち手が壊れたときのお手入れ
鉄のフライパンの持ち手ががたついたり割れたりしたときは、金物屋に修理を依頼すると対応してくれる場合があります。
ネジの緩みなどはドライバーを使って対処できますが、ネジを締めてもガタつきが直らない場合や取っ手そのものが取れた場合は、修理に出すほうが賢明です。
保証期間内での修理や無償交換が可能なケースもあるため、自分で修理ができない場合は購入先やメーカーに問い合わせて確認しましょう。
取り外せるタイプの場合は、持ち手が単体で売っていることがあります。こちらも併せて確認し、状況に合わせてベストな方法を選んでください。
反ってしまったとき・ゆがんだときのお手入れ
先でも述べたとおり、鉄のフライパンは急激な加熱や強すぎる火力によって変形することがあります。底が反ったり歪んだりしたときは、以下の手順で直してみてください。
反ってしまったとき・ゆがんだときのお手入れの手順
- タオルとプラスチックゴム製のハンマー、または木製のハンマーを準備します(金属製のハンマーはフライパンが破損する可能性があるため使用しないでください)。
- 変形した部分にタオルを当てます。フライパンが安定しない場合は、下にもタオルを敷いて固定してください。
- 変形した部分をタオルの上からハンマーで軽く叩きます。ただし、いきなり強く叩かず、何回かに分けて少しずつ叩いてください。
- 何回か叩いたら都度、歪みを確認しましょう。足りないところを再度叩き微調整します。
- 3と4を繰り返し、歪みが気にならなくなるまで調整したら完了です。
鉄のフライパンの歪みも取っ手と同様、購入先やメーカーに依頼すると修理してくれる場合があります。また、修理を受け付けている鍛冶屋もあるようなので、問い合わせて確認してみるといいですね。
便利なお手入れ用品
最後に、鉄のフライパンをお手入れする際に必要な基本アイテムを紹介します。
焦げ付きの洗い落としにパームたわし
パームたわしは、パーム(ヤシ)やシュロなどの繊維を束ねて作られた、おなじみの茶色いたわしです。鉄製フライパンのお手入れでは焦げ付きなどを洗い落とすときにゴシゴシと擦りつけるため、ややかためのものがおすすめ。フライパンのサイズに合わせて大小揃えておくと、お手入れしやすいでしょう。
頑固な汚れにスチール(金属)たわし
スチール(金属)でできたたわしで、金たわしともいいます。パームたわしよりも固いので、頑固な汚れや焦げ付きを洗い落とすときにおすすめです。
鉄肌を傷めないささら
ささらとは、竹や細かい木などを束ねて作られた鉄製品を洗うためのブラシ。表面にこびりついた焦げ付きをかき出すように除きます。天然素材なので鉄肌を傷める心配もありません。
まとめ
鉄のフライパンは、正しい方法でこまめにお手入れすれば、長年使い続けることができます。
使い続けると油がなじみ、黒くツヤツヤと光るのも魅力ポイント。
「育てるフライパン」ともいわれている鉄のフライパンを、自分になじむ世界に一つだけのフライパンにしてくださいね。
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